昨年9月に3人目の孫が生まれた。一番上の孫の、初めての小学校の運動会の帰りに、ワイフと一緒に病院に寄ってみた。
生まれてまだ1日、体重3024グラム、身長47.5センチの元気な男の子だ。娘に抱くように促されるが、2番目の孫が生まれて4年になる。抱き方を既に忘れたのか、自分でもぎこちないのが分かる。・・・でもすぐに感覚が戻り抱いてやると、時折薄目を開けじっとこちらを見ている。汚れのない真っ黒な瞳で見つめられると、まるで心の中を全部見透かされているようで妙に恥ずかしい。・・・おまけにサービスで泣き声も披露してくれた。 今はこんなに小さくても、7年も経つと今日の運動会のように、元気いっぱい走りまわり、自分の頭で考えチームとして行動し、そして達成感をも共有できるようになる。そんな姿を見ていると人間の成長のすごさを感じた。そして今ここにいる事、それを見守っている自分がいる事、そんな自分は本当に幸せ者と実感した。
暮れには娘夫婦と孫たち3人が里帰りしてくれた。いつもは2人だけの生活が一気に7人の賑やかな生活になった。9月に生まれた三男も生後3ヶ月。まだ寝返りはできないが、元気にずっと手足をバタバタと動かしている。そばには長男と次男が寄り添い、頬にキスをしている。やさしく本当に仲の良い兄弟に育っていることが嬉しい。
もちろん長男と次男はよく些細な事で喧嘩をする。ある日公園でサッカーをしている時、次男がシュートしたボールを長男がキーパー役でボールを手で止めた。すると「お兄ちゃんずるい、ボールを手で止めた」と大泣きの喧嘩が始まる。4歳の次男にはまだルールが分かっていないのだろう。弟が何に怒っているのかが分かった長男は、何度も何度もシュートを成功させてやり「30点も取れた。スゴい!」と仲直りを自分で工夫していた。 相手がいくら不条理でも、年上としてやらなければならないことをちゃんと分かっている。日常の孫たちの行動に感心すると同時に、新鮮な気持ちで自分の日頃の行動を反省した。 そして今、近隣諸国間で起こっている様々なイザコザや不幸な出来事を思った。・・・きちんと孫たちが知ったら一体なんと言うのだろうと・・・・? ・・・・大人として恥ずかしい気持ちでいっぱいになった。
子供の澄んだ真っ黒な瞳。元気いっぱいに走りまわる姿。ゲームも遊びも真剣そのもので、喧嘩もその真剣さゆえの事。
自分もそんな時代があったはずなのに、随分と忘れてしまった事がたくさんあるような気がする。孫たちを見ていると、いっぱい忘れてしまった大事なものを、少しずつ思い出させてもらったような気がした。 |
No.168 - 2013/01/10(Thu) 17:33:32
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