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こんばんは。
マウスピースの左右の位置についての件ですが、たしかに無理に直すのは危険…というのは当たっています。今まで吹いてきた期間などにもよりますが、相当な期間まったく音が出なくなる可能性もあります。ただかなり長い目で見れば、一般的な奏法としては唇のセンターにセットしてやるのがベストではないかと思います。
その理由は、アンブシュアというのは唇・口輪筋・その周りの筋肉というたくさんの筋肉の微妙なバランスでできあがるもので、それらの筋肉は当然ながらほとんどの人が左右対称に付いています。もちろんそれは完全な対称ではないのですが、おおまかには左右対称です。そしてさきほどの微妙なバランスを保つにはできるだけ左右の筋肉を均等に使う癖をつけることが、強くて柔軟なアンブシュアを作ることにつながると考えられます。スポーツ選手などで片側の筋肉だけを酷使しすぎてバランスを崩してスランプになる…というような話を聞いたことがあるのではないかと思いますが、アンブシュアというのも結局は筋肉とか身体のバランスの問題とつながってきます。基本姿勢として、後ろに大きくのけ反ったり前のめりになったり、片足だけに体重をのせたりどちらかの肩が極端に上がったり下がったり…という状態では多分しっかりした音をだすのは難しいと思いますが、言ってみればそれと同じようなことだと思います。
なので、長い目で見て身体と音の関係を考えた場合センターがベストのように思います。
ただ現在マウスピースの位置以外に何も問題がないなら、特にいじる必要はないとも思います。
ですがコウさんは現在明らかにそれ以外の問題で困っていらっしゃるようなので、その原因のひとつと考えられるセッティングの問題についても充分検証してみた方がいいのではないかと思います。
元々片側に寄っていることの原因はなんでしょうか?
歯並びの微妙な前後関係か、歯の長さの関係か、それとも単に楽器の重さとそれを支える左手の筋力の関係でその位置が楽だったのか?…などなどいろんな原因が考えられます。何が原因でそうなっているのか考えてみれば、対処法が見えてくるのではないかと思います。
歯並びの前後や長さの問題なら下手にいじらない方がいいでしょう。その場合はP.E.T.E.のトレーニングを2ヶ月ほど続けてみて変化を見るしかないでしょう。持ち方の問題ならそのせいで身体の他の部分にもひずみが出ているはずなので、それは当然音にも影響しているはずでこの場合はやはり持ち方とマウスピースの位置を見直したほうがいいでしょう。他にも何か原因があるかもしれませんので、自分で一度探ってみて下さい。
こういう問題は僕が実際に目で見て確認しながら進められれば一番いいのですが、まずはP.E.T.E.のトレーニングと先ほどの原因の探求をご自分でやってみてください。そしてその結果もぜひここに書いてみて下さい。さらにアドバイスしてさしあげられればと思いますので。
もし可能なら歯並び正面・歯並び横方向・マウスピースをセットしたところ(正面・横)・実際に吹いているところ(正面・横・引き全身)などの写真をこのサイトの「CONTACT」から送っていただければもう少し詳しくアドバイスができるかもしれません。
P.E.T.E.と並行してこの場を使って少しずつ進めてみましょうか。
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No.142 2011/05/02(Mon) 03:28:33
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