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私の巣に続いて毎年年末にはマリみての新刊というのがお約束に なっていくのでしょうか。ということで新刊です。 今回は本編の「少し前」の時代。 明言されてはいないのですが、まあ、ぶっちゃけてしまうと 由乃と令さまの母親を主人公にして、彼女たちがリリアンの時代 だったころを描いたお話ですね。 こうして見るとマリみての世界はほんとに箱庭内の再生産を 時代を越えて繰り返しているのだなと意地悪に考えることも 出来ますが、その閉じた世界ゆえの雰囲気というものもやはり マリみてのマリみてらしさを作り出すファクターではあるの でしょう。 マリみてにしてはかなり大胆に、「男女の恋愛」について 踏み込んで描いているのが珍しいところ。本編でも江利子様とか 一応男女の恋愛はありましたけれどね。 今回は主人公である佳月と律が由乃と令さまの母親ですので、 そりゃあ男性と結ばれないと話にならないわけですが(笑)。 これまではしっかりと手を取り合っていたけれど、いずれその手を 離さなければならない瞬間が来る、その「手を離した瞬間」を 少し切なく切り取っているのが本作ということになりますね。 いったんは、「自分が一番好きなのは佳月」と気づき、それなら 男性を恋うのは相手への、そして男性側への背信ではないかと 考えて別れてしまうというところは面白い捻り方で、そこから さらに「でも一番好きなのは佳月だけど『男性の中で一番好き』 でもいいのではないか」という着地点を設定してハッピーエンド、 というのも、お話としては二転三転して楽しいですね。 佳月と律が「キスしてもいい」けれど、「してもいい」に とどまるから、自分たちは同性愛者ではないのだ、というのも、 かなりギリギリのタイトロープな言及。もっとも、そこまで 言わせるのならもう恋愛を肯定してしまっていいのではないかとも 思えますが(笑)、あくまで恋愛感情の寸前で立ち止まっていると いう危うさというか、朧げな儚さがマリみての本領でもあると 言えるでしょうかね。 それにまあ、恋愛となってしまったら由乃と令さまが生まれません しね(笑)。 もっとも、「一番好きなのは佳月、でも男性の中では一番好き」 という感情が、果たして男性側の心情として受け入れられるもの だろうか、というのは、シリアスに考えると割と問題になりうる かもしれません。そういう「永遠の二番手」というポジションに、 男性の心理って結構繊細な気もするのですが、本作の男性陣は 二人ともにそれをあっさり受け入れています。まあその辺を ドロドロ書き始めるとヘビーになってしまいますけれど(笑)。 逆にその辺をあっさり割り切れるのが女性の強さであるのかも しれませんね(笑)。 [No.1316] 2010/12/29(Wed) 20:40:25 |