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No.3151に関するツリー

   機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 感想ツリー - 九条神樹 - 2015/10/04(Sun) 17:30:56 [No.3151]
★☆#25『鉄華団』★☆ - 九条神樹 - 2016/03/27(Sun) 19:13:52 [No.3272]
2期だあるんじゃ、玉砕はありえないよね。 - そうりゅう あすか - 2016/03/27(Sun) 21:43:40 [No.3273]
2期 - 九条神樹 - 2016/04/02(Sat) 19:18:26 [No.3275]
★☆#24『未来の報酬』★☆ - 九条神樹 - 2016/03/20(Sun) 07:33:50 [No.3262]
意外に - 九条神樹 - 2016/03/20(Sun) 23:04:15 [No.3265]
やっぱり、ミンチ祭りは夕方の5時ですからねぇ・・・... - そうりゅう あすか - 2016/03/21(Mon) 00:22:47 [No.3266]
マクギリスの思惑 - 九条神樹 - 2016/03/26(Sat) 18:30:12 [No.3268]
★☆#23『最後の嘘』★☆ - 九条神樹 - 2016/03/13(Sun) 23:25:02 [No.3258]
ミカちゃんは、沖田さんというよりも・・・ - そうりゅう あすか - 2016/03/19(Sat) 22:26:08 [No.3259]
★☆#22『まだ、還れない』★☆ - 九条神樹 - 2016/03/06(Sun) 17:55:49 [No.3255]
★☆#21『還るべき場所へ』★☆ - 九条神樹 - 2016/02/28(Sun) 18:47:13 [No.3252]
★☆#20『相棒』★☆ - 九条神樹 - 2016/02/21(Sun) 17:53:43 [No.3248]
★☆#19『願いの重力』★☆ - 九条神樹 - 2016/02/14(Sun) 17:53:35 [No.3243]
★☆#18『声』★☆ - 九条神樹 - 2016/02/07(Sun) 17:58:15 [No.3238]
★☆#17『クーデリアの決意』★☆ - 九条神樹 - 2016/01/31(Sun) 17:58:07 [No.3231]
★☆#16『フミタン・アドモス』★☆ - 九条神樹 - 2016/01/24(Sun) 18:48:01 [No.3227]
★☆#15『足跡のゆくえ』★☆ - 九条神樹 - 2016/01/17(Sun) 17:57:39 [No.3221]
★☆#14『希望を運ぶ船』★☆ - 九条神樹 - 2016/01/10(Sun) 19:04:26 [No.3215]
★☆#13『葬送』★☆ - 九条神樹 - 2015/12/27(Sun) 18:13:14 [No.3206]
★☆#12『暗礁』★☆ - 九条神樹 - 2015/12/20(Sun) 06:09:42 [No.3196]
アルカディア号 - 九条神樹 - 2015/12/21(Mon) 19:10:15 [No.3200]
★☆第11話『ヒューマン・デブリ』★☆ - 九条神樹 - 2015/12/13(Sun) 17:52:13 [No.3194]
★☆#10『明日からの手紙』★☆ - 九条神樹 - 2015/12/06(Sun) 18:18:25 [No.3191]
★☆#9『盃』★☆ - 九条神樹 - 2015/11/29(Sun) 18:30:37 [No.3188]
★☆#8『寄り添うかたち』★☆ - 九条神樹 - 2015/11/22(Sun) 17:56:52 [No.3186]
★☆#7『いさなとり』★☆ - 九条神樹 - 2015/11/15(Sun) 18:23:10 [No.3183]
★☆#6『彼らについて』★☆ - 九条神樹 - 2015/11/08(Sun) 17:58:24 [No.3177]
★☆#5『赤い空の向こう』★☆ - 九条神樹 - 2015/11/01(Sun) 18:29:01 [No.3169]
ようやく見られました。 - そうりゅう あすか - 2015/11/01(Sun) 21:42:36 [No.3170]
おやっさん - 九条神樹 - 2015/11/07(Sat) 21:12:10 [No.3173]
★☆#4『命の値段』★☆ - 九条神樹 - 2015/10/25(Sun) 17:54:08 [No.3168]
★☆♯3『散華』★☆ - 九条神樹 - 2015/10/18(Sun) 17:57:29 [No.3161]
★☆#2『バルバトス』★☆ - 九条神樹 - 2015/10/11(Sun) 20:43:41 [No.3155]
★☆#1『鉄と血と』★☆ - 九条神樹 - 2015/10/04(Sun) 17:59:18 [No.3152]



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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 感想ツリー (親記事) - 九条神樹

Gレコに続きハイペースで新作が投下されてきますね。

[No.3151] 2015/10/04(Sun) 17:30:56
★☆#1『鉄と血と』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

Gのレコンギスタに続いての新作ガンダムです。

サブタイトル通りに、鉄と血の匂いが色濃く立ち込める第一話。
状況や用語、世界の説明も最低限行われましたが、何よりも
『雰囲気』を描写するのに特化した作り方の第一話だったと
言えるでしょう。

感覚的にはシビアにしたザブングルような感じを受けなくも
ありません……あるいはメカをスタイリッシュにしたダグラム
かな?(笑)
いずれにせよ、ドラマパート戦闘パート共に、泥と砂埃と汗に
満ちた世界、というイメージの伝達には成功している印象です。
意地悪な言い方をすれば、そういった泥臭さの描写が過剰で
わざとらしい、ともいえるかもしれませんけどね。
おそらく敵となる組織・ギャラルホルンの小綺麗というか、
ちょっとコスプレチックなひらひらの衣装(笑)は、主人公たちと
対になる形で描かれているのでしょうが、うまく引き立てあって
いるなという感じです。

いずれ宇宙に出てしまうと、その辺の、「大地の感覚」とでも
いうべきものがどうなるのか、が気になるところではありますが。

主人公・三日月は寡黙型ですが存在感はありますね。ただそれは
「キャラとしての魅力」に必ずしも直結してはいないかも
しれません。彼の内面、心情が描写され始めてきてからが
人物としての評価につながっていくでしょうか。

男性陣ではオルガとビスケットが、そういった「キャラとして」の
動き方を良く見せていた感じ。特にオルガは三日月との関係性の
上で、今後の展開上、どう扱われていくのかが気になります。
死にそうでもあるし、裏切りそうでもあるし(笑)。いやもちろん
生きていてもいいんですけど(笑)。
物語自体を牽引していくのは、少なくとも当分はオルガになるの
かもしれませんね。寡黙型の主人公の相棒としての配置としては
いい位置に付けていると思います。

ダブルヒロイン?枠のクーデリアとアトラもそれぞれ、一話として
掴みをきちんとこなしていました。まあアトラは可愛いだけの
生き物という感じで、やや薄いかもしれませんけれど。
クーデリアの、理想家だけれど世間知らず、というキャラ像は
わかりやすく、また嫌みのない造形ができていましたね。
クール系かと思っていましたが、表情もよく動いて、意外に
可愛い面がありそうです。

主役機バルバトスの出方としては、溜めて溜めてドーン!という
王道パターンでインパクトは強く、またメイスという武器の
チョイスも重量感があって好印象。まあ、それもまた、「わざと
らしい泥臭さ」と言える部分かもですが(笑)。

宇宙移民の独立運動にかかわるガンダム、というスタンスは
初代と反対の位置づけ。ただ、過度に初代を意識するような形では
なく、自然にその辺は処理していってほしいとも思いますね。


[No.3152] 2015/10/04(Sun) 17:59:18
★☆#2『バルバトス』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

『散華!』(明るい声で)
……予告のギャップがなんともすさまじいですね(笑)。

前回ラストを引き継ぎ、バトルシーンからのスタート。後半が
ドラマパートとなり、一話と構成が反対になっています。

バトルシーンは敵味方双方に砂塵を利用した戦闘を多用し、
「土の匂い」をかなり意図的に演出に盛り込んでいる感じですね。
実際にMSの姿が隠れるほどの規模の砂塵がポンポン上がるのか、と
いうのはどうなのかわかりませんが(笑)、ビジュアル的には
いわゆる『泥臭い』戦いを明確に意欲的に作り上げようと
していることがうかがえます。

絵作りとは別にして、MSのデザインやその機動などだけを見ると、
それ自体はかなりスピーディかつトリッキーで、重厚さや地味さと
いったような方向性とは反対なんですよね。それがまた面白いと
いうか。そんなスタイルのMSであっても、全体の印象として
土や大地の感覚を見せつつ演出できている、というのが面白い
ところかもしれません。

ドラマパートでは、前回良くキャラクターがつかめなかった
三日月の人物像が次第にはっきりしてきています。それが
たいていクーデリアに対する反応で、というのも、意図した配置
なのかもしれません。
三日月は寡黙ではありますが感情が鈍磨しているというわけでは
なく、むしろかなり感情の起伏が激しい方のキャラであるようにも
見えますね。
終盤でのクーデリアに対しての言い方は若干言いがかりにも
聞こえますが(笑)、それだけ仲間たちへの感情が滾っており、
それをぶつけられるところを求めていたということなの
でしょうか。

クーデリアと対比されるように、三日月が全幅の信頼を置いている
オルガへの対応が描かれました。オルガもまた同様に三日月への
強い信頼を見せていますが、まあメタ的に見れば、いずれ
壊れちゃう関係なのかな、という感じではあります。

それが必ずしも破滅的な形とは限らず、発展的解消かも
しれませんが、いずれにせよいったんオルガとの関係を壊さない
限り、三日月は殻を破れないのではないかとも見えるわけ
ですしね。その二人の関係の変化が、いつどのような形で
起きるのか、が今後の注目でしょうか。

クーデリアは自分が売られた可能性を察知し、また、自分が
何も知らなかったことを知るなど、前回に引き続き明晰な頭脳を
有し、責任感が強いところを見せてくれています。
ただ、クッキーとクラッカーの予告ではドジっぽいという扱い
らしく(笑)、色々な意味で不器用ではあるのかもしれません。
不器用という部分では三日月と共通する人ではあるのかも。

次回はサブタイトルからして明らかに不穏な空気が。
おそらくクランクとの戦いを意味しているのではないかと
思われますが、三日月は敵の死によって何らかの影響を受ける
キャラには見えにくいようにも。どうなるのでしょうね。


[No.3155] 2015/10/11(Sun) 20:43:41
★☆♯3『散華』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

三日月たちの組織名『鉄華団』が決定。サブタイトルの華は
それに掛けたものであるでしょうか。

今回のポイントはその散華したクランク・ゼントの描き方
でしょう。いわゆる武人的、あるいはいい大人の敵としての
ポジションを与えられている、という外見を有しておきながらも、
その顛末は徹底的に道化であったと印象付けられます。
必死で生き抜こうとしている三日月たちに対し、相手は「子供」
自分が「大人」であるという立場を勝手に作り、それに縛られ、
また独自の価値観を振り回した挙句勝手に転んだ感。
挙句の果てには自害さえできずに三日月にとどめを刺してもらい、
また末期のセリフさえ言い尽くせない、という、徹頭徹尾
独り相撲のままのキャラとして語られました。

サブタイトルの「散華」は一見かっこいいのですが、その実態は
愚かで哀れな最期でしかなかった、という皮肉が効いています。

もちろん、ゼントの、キャラとしての造形はいわゆる
「いいおじさん」であリ、また「責任感のある大人」でもある
ことは疑いを入れません。
しかしそれがゆえに、そんな「大人」が空回った時、どれほど
愚かしく見えるか、ということを無慈悲に描き出したのが
今回のエピソードだった、と言える気がします。
それは、ある意味本作の、人に対するドライな視点を象徴化
した見せ方であったと言えるかもしれません。
こういった位置づけのこう言ったキャラをこう扱うか、というのは
なかなか面白い着眼かもですね。

三日月は、覚悟を持った敵であるゼントと特に心を交わすことも
なく、作業的に引き金を引いて終わりにする、というよりも
終わりにさせられる仕事を押し付けられました。
そこに情緒や感動や感銘はなく、「何のドラマも生まれない」と
言う形でのドラマがあったと言えるでしょうか。この乾いた感覚を
この作品は最後まで貫くのか、それともどこかで変革があるのか、
も気になるところです。


それ以外の部分だと、クーデターを起こし数人を射殺して
おきながら、「評判を気にして他の人には退職金を払う」と
いうのは何なんだろう、とかいうところもちょっと気には
なりました(笑)。逆に言えば、それで通ってしまうような
荒れた社会なのかな、とも考えられますが。

また、ほとんど文盲であるはずのキャラたちが、要所要所では
けっこう文字を知ってるのね、というのも若干引っかかるかも
しれません。まあその辺は話の都合かなとも思いますが(笑)。

ヒロインたちの描写は、今回クーデリアが滅茶苦茶ポイントを
稼いできましたね(笑)ポンコツ系チョロヒロインでありながら
きっちりと自分の為すべきことを模索し、覚悟もある。魅力的な
子になりつつあると思います。
一方アトラは、三日月の何気ない様子からクーデターの予兆を
読み取った場面で正妻ポイントを取ってきました(笑)。
一見むしろ機嫌がよさそうだった三日月の姿が、逆にピリピリして
いる、と感じ取れるところは、彼女と三日月の距離感や関係性を
わかりやすく描けていたと思います。

地球へ向かうという中目標も提示されて、物語的な見通しも
できてきました。OPでは宇宙船に乗っている鉄華団ですが、
大地での戦いが似合っているだけに、宇宙へ上がってしまうのは
少々もったいない気もしますね(笑)。


[No.3161] 2015/10/18(Sun) 17:57:29
★☆#4『命の値段』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

今期はMS戦は無し。
Gレコでは毎回きっちりバトルシーンを入れて来ており、
それは良くも悪くも富野監督の作劇法というか80年代から90年代
あたりのロボットアニメの方法論だったと思います。一方、
ガンダムSEEDあたりからは、必ずしも一話の中にバトルパートを
入れない、という形も出てきていました。本作もそういった
いわば新しい時代のロボットアニメの手法を踏襲し、戦闘がない
話もあり得るということを示した回とはいえるでしょうか。

もちろん、ガンダムブランドとして、販促をせずとも一定数以上の
売り上げが見込めるジャンルだからロボットを出さないという
贅沢が許されるのかも、という気はしますけどね(笑)。

さて、戦闘がなかった分、今回はキャラクター像の掘り下げに
注力したエピソードでした。特にギャラルホルン側のマクギリスと
ガエリオの造形がようやくはっきりとした輪郭をもって見えてきた
感じでしたね。
マクギリスはいずれ三日月のライバルになっていくであろうと
思われる位置にいますし、その二人が畑でばったり出会った
場面は、1stのアムロとシャアが出会った場面を思い出させます。

キャラとして面白そうなのはガエリオの方でしたけどね。
面白いというだけでなく、三日月に埋め込まれた阿頼耶識
システムに吐き気を覚える、という描写は、感覚的な部分で
三日月たちとの本質的な違いを見せてくれてもおり、作中の
人々の意識の差が深刻であることを示してもいました。

一方、そういった感覚の違いを自覚しながらも、それぞれが
相互理解に向けて踏み出そうとしているのが三日月と
クーデリアでした。
三日月はクーデリアとの和解が思ったより早く、というかむしろ
三日月の方から歩み寄ってきた感もあって、ちょっと意外。
彼はあまり頑なではなく、無口ではあるけれど結構柔軟な
感覚を有しているようですね。
そうでありながら、ガエリアを殺しかける場面で、一度スイッチが
入るとヤバい子だ、という描写を改めて強調してもいましたが。

三日月、クーデリア、アトラの修羅場も今後面白くなりそう
です(笑)。三日月はああ見えて、結構一級フラグ建築士っぽい
ですよね(笑)。

ドラマ的には、ちょび髭のおじさん・トドの動向がポイントに
なりそう。現状では明らかに離反方向で動いていますが、そのまま
敵対しておそらく退場してしまうのか、それとも三日月たちに
最終的には理解者となっていくのか、どちらでしょうね。
いかにもチンピラっぽい外見なだけに、そのまま小者で終わると
いうよりは、一捻りした展開が見たい気はしますが。


[No.3168] 2015/10/25(Sun) 17:54:08
★☆#5『赤い空の向こう』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

前回は全編ドラマパートのみでしたが、今回は逆にほとんどの
部分をバトルパートが占める構成。そういう意味では前回と
組み合わせた2話構成と見ることもできるでしょうか。

バルバトスの初めての宇宙戦、というエピソードですが、阿頼耶識
システムの効果で、初めて宇宙に出る三日月がギャラルホルンと
遜色なく戦える、という展開。また、ガンダムの装甲強度に
ついても触れられ、遠距離からの砲撃戦では効果が薄いと言及
されたことから必然的に距離を詰めた戦いになるなど、
ロボットものとしての制約を不自然さを感じずに見せようという
姿勢は伝わってきますね(笑)。

もっとも、たとえ自由に動かせたとしても、感覚として
空間三次元戦闘を無理なくこなせるかどうか、という部分は
あるかもしれませんが。
まあ三日月ばかりではなく、オルガたちもちゃんと宇宙での
動きに対応していましたし、そういうものなのかもしれません。

また、土煙というビジュアル的なエフェクトを奪われると、
本作の戦闘はやや地味に映るかもしれませんね(笑)。
もっとも、元より派手で華麗な戦いを売りにする作品では
ないのですから、それはひとつの味なのでしょうが、
作品としてのアピールポイントを作る必要性、という視点で
考えると物足りないかもしれません。バランスの難しいところ
かもですね。
そんな中でも、バルバトスのメイスに仕込んだパイルバンカーは
今回も効果的に描写されていたのは印象の強かった部分ですが。

三日月は、生身と比した時のバルバトスのスラスター分の感覚の
余剰を即座に察するなど、相変わらず冷静な戦いぶりが目立ち
ます。クールすぎて面白くないともいえるかもしれませんが(笑)
そんな三日月も、ドラマパートではちゃんとクーデリアやアトラと
コミュニケーションをとっており、ほっとする部分はありますね。

三日月が表面的にはあまり感情を見せない(見せないだけで、
内面ではかなり激しい部分があることは示されていますが)のと
対応するような、クーデリアとアトラの見せ方も面白いところ
ですね。アトラは明らかにクーデリアに対して対抗意識を有し、
それが今回の押しかけ雇用にもつながったわけですが(笑)、
特にその二人が不仲という感じではないのが微笑ましいですね。

三日月に限らず、今回は昭弘やユージンなど、鉄華団の
サブキャラクターたちにもスポットが当たり、バランスよく
キャラクター集団を描いていました。
ユージンが普段はオルガに反発しがちである、という部分を
もっと印象強く描いていた方がよかった気もしますが。

ギャラルホルン側のマクギリスとガエリアは、単に清廉な
エリートというだけではなく、クーデリアを掌中で踊らせようと
するような、ある意味非情な部分も見せてきました。
前回クッキーとクラッカーにチョコレートをあげた優しい部分との
ギャップもまた興味深いかも。

キャラと言えば、思わせぶりなポジションにいたトドは、今回
一応退場なのでしょうか。生きてはいますので再登場の目は
あるのかもしれませんが、類型的な小物以上の描かれ方は
しておらず、その行動もちょっと肩透かしな部分があったのは
否めない感じ。まあこの作品は、コーラルのように、小物は
ものすごくわかりやすく小物として描かれるのですが(笑)。
物語のふくらみという意味では、トドの再登場に期待したいかも
しれません。


[No.3169] 2015/11/01(Sun) 18:29:01
ようやく見られました。 (No.3169への返信 / 2階層) - そうりゅう あすか

う〜ん、あたし的には、こういう群像劇ってやっぱり、やっぱり新選組っぽい感じで見ちゃいましたね。
ただ、味方ヤローキャラのオルガ、三日月、ビスケット、ユージン、昭弘ぐらいしか目立ってないね。
あと、おやっさん的なキャラも欲しいところです。

また、ガンダムの敵イケメンライバルは、どうしてもシャア的なキャラになっちゃうんだろう?

ところで、鉄華団って自前の地球まで行ける宇宙船を持ってるんだったら、アバンで胡散臭い業者と契約しなくたっていいと思うんだけど・・?(1〜4話まで見てません(爆))

では


[No.3170] 2015/11/01(Sun) 21:42:36
おやっさん (No.3170への返信 / 3階層) - 九条神樹

作品尾構造的には、少年たちの大人世代への反抗みたいな部分が
濃い感じがしますね。いわゆる大人として登場する人物は、
今回落とされたコーラルやボコられたトド、また3話で退場した
ゼントなど、かなり意図的に、愚かしかったり底が浅かったりする
人物として描かれているような印象を受けます。
あえてきちんとした大人というと、ビスケットのおばあちゃん
くらいですかね。

そう言う意味ではそれが本作のちょっとした不満点でもあって、
「ちゃんとした大人」を描くことができるのかどうか、という
ところが今後の注目点になるような気はしますね。

まあ、鉄華団にも、会計責任者のデクスターさんがいて
彼はまあまともに見えますが、火星に残っちゃったので
結局前面に出てこないんですよね(笑)。今後また活躍して
くれるのかもですが。


[No.3173] 2015/11/07(Sat) 21:12:10
★☆#6『彼らについて』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

今回は戦闘なし。やはりドラマ回とバトル回の二話一セットで進行
するようですね。ガンダムブランドならではの贅沢な作りですが、
それだけに視聴者の求めるハードルも高くなりそうではあります。

世界観全体の状況説明と、三日月やオルガについてのより深い
掘り下げが行われたエピソード。
クーデリアという、いわば観測者の視点でのキャラクターがいる
ことで、様々な説明描写にも移行しやすいという利点が生かせて
いる感じですね。

もっともそのクーデリア、やっぱりまだ、自分の仕事が具体的に
得られていない、という不安感に苛まれているようでした。
この辺の問題は4話あたりである程度割り切ったのかなと思って
いましたが、なかなかそう簡単にはいかないものでしょうかね。

一方で、火星圏の経済的独立を、という目標自体はしっかり抱いて
いるわけですし、みんなを幸福にしてくれるのか、と三日月に
問い直されてはっきり肯定するだけの強い意志もあるわけですね。
にもかかわらず自分のやるべきことがないという不安自体は
持ち続けている、という、何というかアンバランスさを感じも
します。それはまあ、クーデリアの年齢的な部分、あるいは
経験不足の点からくる、仕方のないところかもしれません
けれどね。
逆に言えば、そういった不安定感に苛まれながらも、自分の目標を
見失わない、という強さが見えるともいえるかもしれません。

火星圏の経済的独立という高い目標を掲げながらも、火星の下層の
人々の暮らしという現実について無知であることは、クーデリア
自身、一話からすでに気づいている彼女の弱点であり、欠如した
視野でもあります。
今回は字を教えるという行動で鉄華団の少年たちに近づくことを
得ましたが、教えているクーデリア自身もまた、様々な現実を
それによって教えられている、という構造にもなっている
わけですね。

今回は三日月とオルガのキャラクター像についてもさらに触れられ
ました。
三日月は一見無感情なように見えて、実はいろいろ考えている子
だというのはこれまでにも示されていますが、今回は彼の
農園を開きたいという夢について語られました。
ちゃんと将来設計とかあるわけですね(笑)。そして、そのために
字を覚えるという能動的な行動力もきちんと備えているわけで、
ちょっと見は頑なに見えるような三日月の、意外な柔軟性とでも
いうようなものが見えます。字なんか不要だよ、みたいなことは
言わないわけですね。

そういった柔軟性を示した三日月に対して、逆に頑なな一面を
露呈したのがオルガ。常に三日月に見られ、彼に信頼されていると
いう事実が、オルガにとっては一種のプレッシャーになっている
ことが明確にされたといえるでしょう。
それは現時点ではいい意味でのプレッシャーであり、オルガは
その三日月の視線によって奮起出来るという好循環を生んでは
いるのですが、いったんその歯車がずれてしまった時のことを
考えると、かなり危ういバランスの上に立っている関係だとは
言えるでしょうね。
そう考えれば、やはりいずれは三日月とオルガの関係性に
何らかの波乱や破綻が起きそうな予感はしますね。

次回予告がちょっと面白い趣向。
本編ではただのやられ役というか悪いおじさん(笑)でしかない
社長の過去を軽く語ってキャラクターに膨らみを持たせて
来ました。そのエピソード自体はまあ陳腐と言えるかも
しれませんが、キャラに色を付けることに積極的な姿勢自体は
評価できるものですね。
まあ、そんな過去話語られた時点で、社長は次回退場しちゃい
そうな気もしますが(笑)。


[No.3177] 2015/11/08(Sun) 17:58:24
★☆#7『いさなとり』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

前回はドラマ回でしたが、今回はその分を埋めるように濃厚な
バトル展開。

しかもそれだけではなく、新キャラ・ラフタの冒頭いきなりの
太腿強調から始まって、クーデリアとアトラの御着替えシーンなど
バトルの合間合間に女性キャラのサービスカットを入れ込んで
きており(笑)、エンタメとして良く計算された見ごたえのある
エピソードになっていました。

まあ、ストーリー展開的には割と強引という感じの部分もなくは
ないのですが(笑)、勢いでそれを乗り切ってしまえるような
パワーを感じますね。

実力を見せた上で交渉につく、というオルガの考えは、表面上、
アウトロー相手には一定の説得力を持つものかもしれません。
ただ、前回、オルガは三日月の期待に応えるように、三日月の
眼差しから逃げないように、という自分の心情を吐露してしまって
います。そのため、今回の行動も全部三日月の反応を確かめながら
動いているように見えて、面白いというか危ういというか(笑)。
まあそれでも結果的に物事をうまく処理できているあたりが
オルガの能力の高さを示すものなのかもしれませんが。
ただ、オルガのその真意を聞かされているビスケットの神経の方が
心配になりますね(笑)。

三日月はそう言ったオルガとのかかわりだけでなく、他者との
関係の中でキャラクター像を見せていく立ち位置にいる、比較的
珍しい主人公かもしれません。
ラフタとの戦闘のラストでは、明らかに主人公がしちゃいけない
目つきをしていたりして(笑)、彼がアブない子だという事実を
改めて実感しますね。

そのように三日月が自分からは事態を牽引しないタイプの主人公で
あるために、鉄華団の他のキャラクターたちがその分存在感を示し
集団劇としての面白みも出てきている感じです。今回は特に
昭弘の頑張りが目を引きました。『任せる』という三日月の言葉に
何故あそこまで反応し、死力を振り絞るのか、というのは、今後
昭弘の掘り下げに関わってくる部分かもしれません。

バトルシーンは特に派手なウェポンなどは存在しない世界である
だけに、純粋に殺陣の構築で見せることが求められる作品に
なっています。
そいう観点で見ても、格闘戦が主体になる作品設定とは相性が
いい感じですね。鉄の塊がぶん殴りあう、という重厚感が
しっかり伝わってきているように思えます。

ギャラルホルンに対してさえもあまり引けを取っていたように
見えなかった三日月が今回押される、という展開も緊迫感を
高めていました。ただ、じゃあギャラルホルンってそんなすごく
ないのでは?というような感覚を覚えてしまわなくもないの
ですが(笑)。


[No.3183] 2015/11/15(Sun) 18:23:10
★☆#8『寄り添うかたち』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

前回がバトル回だったので今回はドラマ回。

この作品にしては非常に珍しい、「大人をやってる大人」として
登場してきたのが名瀬、ということになるのでしょう。
まあ、名瀬自身まだ若い感じですから、それこそ兄貴と言った
ポジションと見た方がすんなり当てはまりそうですけどね。
ただ、オルガを諭し、その行動に歯止めをかけることが出来そうな
貫録というものは見せてくれました。
実際、オルガには、誰か名瀬のような存在がいないと、いかにも
危なっかしい立ち位置でしたからね。

今回のアバンは、オルガたちの行動によってブリッジを制圧される
タービンズ、という展開で、オルガたちが一本取った流れ。
しかし話し合いのパートになると全くオルガは名瀬に対し、
器の上でもかなわない、という展開で、一本ずつを取った
バランスの構成でした。
まあ、名瀬に突っ込まれるまでもなく、オルガの行動はやっぱり
おかしなものだったわけで(笑)、そこをちゃんと作中でも、
変じゃないの?と指摘してくれるのは丁寧な部分かも。

……というか、名瀬は途中から意図的にオルガたちをブリッジに
上げたことが見て取れるわけで、そういう意味では最初から名瀬の
掌中だったとも言えますかね。

今回のキータームは「家族」。
タービンズのクルーが全員名瀬の妻だという思い切った設定は
鉄華団に対し家族という概念を教えるための舞台づくりという
面もあったわけなのでしょう。
ハーレムという女所帯と、鉄華団の男所帯という環境は、同じ
家族という括りの中でも極端に対比的で、多少わざとらしい
部分はありますが(笑)、分かりやすいともいえるかも。

家族という捉え方が妥当で適切なものであるのかは、考慮の余地は
あるのかもしれません。鉄華団は、その場所でそのようにしか
生きられない少年たちが、成行き上偶然「寄り添った」共同体で
しかないとも考えられます。過度に情緒的でセンチメントな
「家族」という概念でそれを糊塗するのか、というのは、
現状認識のごまかしであるのかもしれません。
しかし逆に言えば、そのように「そうあるしかなかった」
少年たちの一団であるからこそ、たとえイミテーションであっても
よすがとする何物かは必要なのかもしれず、それがまさに
「家族」の概念であるのかも。

物語の展開としては完全にヤクザもので(笑)、ガンダムでヤクザを
やるんだ、という面白味はあります。
新たな世代の若者たちが古い世代を超克していくというのが
ガンダムシリーズの一つの軸であるとするなら、上下関係や
しきたりなどにかっちり縛られたヤクザの世界をどう描くのか、
というのは一つの興味ですね。


[No.3186] 2015/11/22(Sun) 17:56:52
★☆#9『盃』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

何が始まったんだろうという感覚の30分でした(笑)。
先週あたりからそんな匂いはしていましたが、今週に至っては
完全に任侠ガンダムという新ジャンルを開拓した感じですね(笑)。
まあ、ガンダム作品はだいたい何をやっても受け入れられてしまう
懐の広さはありますが。大雑把に言えば、若い世代が古い世代の
築いた世界の中で足掻いて行けば大体ガンダムになりますしね。

アウトローに紙一重の少年たちの成り上がりストーリーなわけ
ですから、ヤクザ物とは相性が良くはありますが、マフィアや
ギャングではなく、あえてヤクザをモチーフに持ってきている
あたりは制作側のぶっ飛んだ感覚でしょうか(笑)。
三日月という漢字名や鉄華団というネーミングで少しずつ和の
テイストに慣らしておいたのは、この展開を持ってくるための
準備だったのかも、などとも思えますね(笑)。

まあ、「家族」というキータームを主題に持って行こうと
考えた時、任侠ものという発想が出てくるのはわからなくも
ありませんが。
鉄華団を疑似家族として構築していこうと頑張るオルガの姿が
今回のメインでしたが、オルガ一人ではなく、「俺たち」と主体を
広げる認識ができた分、彼の肩の力も多少抜けてきた感じ
でしょうかね。

もちろん、それは一歩引いてみれば、あくまで家族ごっこをして
いるにすぎないという哀れさはあります。
今回のストーリーも、大きく見れば、イキがっていた少年たちが
結局巧みにヤクザの勢力下に組み入れられて、しかもそれを喜んで
いる道化とも見えるわけで、そこに彼らの悲劇の萌芽を見ることも
できそうではありますが。
今回、オルガの背伸びした子供っぽいところ何度かに渡って強調
されていたのも、そういった彼らの幼さを印象付けるものかも
しれませんね。

漢字の当て字で名前を書いてもらうシーンは、まあギャグに近い
ものでしょうけど(笑)、「我」を大事にしろ、と諭す名瀬の言葉は
いいことを言っているように見える反面、ヤクザに飲み込まれた
オルガたちに対してそれを言うという皮肉めいた乾いた笑いも
覗けるところかも。
名瀬自身はいわゆる「いい人」に見えますが、だからと言って彼が
身を切って鉄華団を庇ってくれるのかどうかはまだ
わかりませんしね。

さて、前回・今回とメカ戦がほぼなかった回という冒険的な構成
でしたが、今回の改装を経て、またそろそろ次回はメカ戦が
描写されそう。ドラマパートを濃厚に描くのもいいのですが、
やはりバトルも見たいものですしね。


[No.3188] 2015/11/29(Sun) 18:30:37
★☆#10『明日からの手紙』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

今回は久しぶりのメカ戦が。
と言っても終盤ちょっとだけでしたが(笑)。

スタッフがメカ戦という要素をどう考えているのかについては、
ちょっと興味のあるところです。
ロボット物である以上、一定以上の見せ場は作るべきでは
ないのかとも思えますし、逆に言えば、アニメを一つのドラマと
して考えれば、ロボットは単なる一つのガジェットにすぎず、
こだわる必要はないともいえるかも。その辺のバランスを取るのが
難しいのかもしれませんが。

ただまあ、今回ラストに駆けつけたバルバトスは、さすがに
主役メカと言うべき存在感をしっかり発揮してくれていました。
出番自体は少なくても、最終的に視聴者の印象に明確に残れば
それは方法論としては正解なのかもしれませんね。

逆に言えば、冒頭、三日月を置いて出港したというのも
ラストに劇的に駆けつけるためにわざと出待ちのタイミングを
図っていたといえるわけで、そこはスタッフの計算のあとが
ちゃんとうかがえるとは言えますね。

ドラマパートは、アトラと昭弘の二人の過去話。
「家族」というタームが前面に押し出されてきた最近の流れからの
自然な展開ではあります。ただ、ストーリーのポイントとしては、
アトラ回にするか昭弘回にするか、どちらかに焦点を絞った方が
よかったのかも。
どちらかというと、今後の展開にしっかり絡んで来そうなのは
昭弘のエピソードの方かもしれませんね。生き別れの兄弟って、
絶対再開展開のフラグですし(笑)。

もっとも、アトラのエピソードも、彼女が三日月に想いを寄せる
その動機付けではありますから、重要な部分なのですが。
火星の環境の過酷さが改めて強調され、そこからの生き残りや
成り上がりといった、キャラクターたちの行動の動機づけを
強化した回だったともいえるでしょうか。

「家族」という概念が提示されることで、キャラクターたちの、
それまでは生き残るのが精いっぱいという状況から、さらに
そこから上へ這い上がる、自分だけではなく家族も、という方向へ
膨らんできたのは、話の流れとしてわかりやすいところですね。

アトラのハーレム認容発想はなかなかインパクトがあり(笑)、
彼女がただ待っているだけの子ではなく、おとなしやかでは
あっても無駄に行動力がある子だということが、改めて伝わり
ました(笑)。まあ鉄華団に乗り込んできたときからそうなの
ですけど。
アトラとクーデリアの関係は見ていて微笑ましく、スタッフ側と
しても鉄華団内の団結を強調し、内部での波風を極力立てない
ようにしているように見えます。
そうであるからこそ、今後はそうではなくなるのではないか、と
いう観測も浮かんできてしまうのですが。

今回で10話。世界全体を俯瞰した場合には、物語はあまり進んで
いないとは言えるのですが、等身大の視点に切り替えると
各人物がかなり大きな変容を遂げている、という面白い
アンバランスさが見て取れる作品になっています。
少なくとも現状では、本作は世界ではなく人物のミニマルな視点を
重視しているとはいえるのでしょうが、今後どうなっていくのか、
についても関心が持たれますね。


[No.3191] 2015/12/06(Sun) 18:18:25
★☆第11話『ヒューマン・デブリ』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

前話で明かされた昭弘周りの設定が早くも回収。
生き別れの弟と敵として再開パターンですが、早々にお互いが
お互いの存在を知る、という展開でした。

昭弘の弟・昌弘が所属していた組織は海賊ブルワーズ。
武闘派ではあるがそれほど規模は大きくない、ということの
ようで、それがテイワズにケンカを売ってきたのは
ギャラルホルンがバックについたからだということでした。
その手引きをしたのがトドということで、キャラ的には
それっぽいポジションに落ち着いたようです。

ただ、クーデリアの身柄を獲得するということはギャラルホルンに
取ってさほど重大事ではないのだろうか、というふうにも
見えますね。ドブにはドブネズミがとか言ってる場合ではなくて、
重要な人物なのは確かなのでしょうし、直接身柄をを抑えるべき
なのではという気はします。

まあ、ギャラルホルン内部の腐敗を憂い、これを改革しようと
しているらしきマクギリスたちが、自らも海賊の手を使って
事を為そうとしているあたりの自己矛盾はちょっと面白いのかも
しれませんね。

そのマクギリスの婚約者であるロリっ子(笑)が今回初登場。
ガエリオの妹ですが、微笑ましいおませっ子でした。
ガエリオ兄妹の恵まれた環境とその仲睦まじさは、今回の
メインストーリーであった昭弘兄弟の対比としても描かれたもの
でしょうね。

昭弘は自らの出自に引け目を感じ、幸福を感じること自体が
許されないという言い方をしていましたが、それをサラッと
いさめた三日月の論調は、最初の方でクーデリアを論難していた
時の理屈とある意味通じるところがるような気がします。
そう言う意味では三日月の姿勢はブレがないですね。
オルガも久しぶりに(笑)いい兄貴分的な姿を見せてくれました。
ただ、オルガの保証は特に根拠のあるものではなく、鉄華団が
昌弘を救えるのか、というところに関しては未知数ですが。

メンツを重んじてブルワーズと対決に入る鉄華団とタービンズ。
このあたりの論理展開はやはり任侠ものですね(笑)。
クーデリアを地球に届ける障害だから排除する、とすれば普通に
説得力があるのでしょうが、そこをあえて『舐められっぱなしでは
いられない』という理屈に持って行くあたりが作品のカラー
でしょうか(笑)。


[No.3194] 2015/12/13(Sun) 17:52:13
★☆#12『暗礁』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

今週はリアルタイム視聴ができませんので場所だけ作って
おきます。後程感想を追加します。


[No.3196] 2015/12/20(Sun) 06:09:42
アルカディア号 (No.3196への返信 / 2階層) - 九条神樹

ハンマーヘッドの突貫はそれを思い出させますね(笑)。
まあ他にもダイダロスアタックとかいろいろありますけど。

本編は昭弘の物語の後編。弟・昌弘との別れが語られました。
昭弘にとって救いと希望をもたらす言葉だった「家族」という
単語が、昌弘にとっては全く逆に絶望をもたらす言葉として
機能してしまったという皮肉な展開が非常に効果的でしたね。
人は同じ言葉一つによって光も闇も見ることができる、という
いい意味でのいやらしい展開(笑)が興味深いところでした。

昭弘と昌弘の対称性に限らず、鉄華団とブルワーズもまた、
同じように『大きなバックを掴んでのし上がろう』という
同じ方向性を持ったチンピラたちでした。
その二つの組織が一方では成功し、一方では無残に潰れていくと
いう意味で、対照的な光と影の姿を描いたエピソードだったと
いうこともできそうですね。

本作のバトルシーンは長距離砲撃がほとんど効果がないという
こともあり、格闘戦に特化した作りになっていますが
それゆえに敵のパイロットたちの散り際はいずれも無残で
生々しいものになっています。三日月のポーカーフェイスは
そういった凄惨な戦闘場面を逆に引き立たせる効果を備えた
ものでもあるかもしれませんね。

全体的に沈鬱な雰囲気の中で展開した今回でしたが、アトラと
クーデリアの関係は相変わらず和むものであり、作中での
一つの癒しになっていますね。ちっちゃなアトラが精いっぱい
背伸びをして卓の反対側のクーデリアの手を握ってあげる
シーンは、この二人の関係性をうまく表現した印象に残る場面
でした。

次回は1クール目のラスト。
キャラクターがよく描かけている一方で、物語的な全体進行の
遅さが気になるというのもまた事実であるように思える本作ですが
2クール目からの展開も気になるところですね。


[No.3200] 2015/12/21(Mon) 19:10:15
★☆#13『葬送』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

衝撃的なアバンからの導入となった今回。
「人殺しを楽しんでいる」との指摘に対し、主人公が
「ま、いっか」で済ませてしまうというのは色々な意味で
ものすごいインパクトがありますね(笑)。
「こいつは殺してもいい奴だし」というエクスキューズが入って
おり、また実際、視聴者に対しても情状の余地のない敵役として
描かれていたためにその言葉に一定の説得力はあるわけですが。
しかし逆に言えば、そういう相手に指摘されてしまった、つまり
「殺してもいい奴」というエクスキューズを使えてしまったという
ことが、三日月にとっては不幸ではあったのかもしれません。

三日月が非常に危うい精神構造を有しているということは、
序盤から幾度となく描写されており、その積み重ねがあることで、
唐突感はなく、むしろ納得できてしまう心の準備が視聴者には
あります。しかしやはり、ここまで明確に壊れかけた
キャラクターを主人公に据えるという構成はなかなかの大胆な
挑戦と言えるでしょうね。

もっとも、三日月もやはりその殺人への意思を指摘されたことで
震えている、という描写を差し挟まれたことが一つの救いでも
あり、また同時に、挑戦しきれなかったのかな(笑)という部分も
ありますね。

展開としてはそこからクーデリアとのキスへつながるわけで
そのキスも最初はクーデリアからの抱擁という前段階があり、
さらにその抱擁にはクーデリアガフミタンの抱擁を見ているという
前段があり、また三日月の側にもなぜのキスを見ているという
前振りがあったわけで、構成としてはキスシーンに持って行く
ための準備が非常に入念に成されていたということができます。
そこまで論理的にきっちり積み重ねないとキスシーンは入れられないものだろうか、という気はしなくもありませんが(笑)、でも
三日月とクーデリアという二人のキャラの特異性とその関係性を
考えれば、そこまでのおお膳立ても必要だったのかもですね。

ヒロインレースという意味では、現在は明らかにクーデリアの
ターンなわけですが(笑)、逆に言うと今後のアトラの動向にも
関心が持たれるところ。さすがにこのまんまということは
ないでしょうし(笑)。
まあ、アトラはもともとハーレム容認派なので、競争していると
いう意識も、少なくとも現状ではないのかもですが。しかし、
「心の中に何かを抑えこんでいる」という今回のポイントが
アトラに対しても適用されるのだとしたら、単純なハーレム計画で
終わらない心境がアトラの中にも眠っているのかもしれません。

サブタイトルにもある葬送という今回のメインイベントは、
三日月をはじめとした鉄華団の少年たちが人間性を取り戻していく
ための一つの通過儀礼でもあったのでしょう。
ヒューマンデブリの少年たちが宇宙葬に付されて本当のデブリに
なってしまうというのはちょっと悪趣味な見せ方な気もしますが、
まあそこまで深読みはしなくてもいいのかも。

葬送という儀礼すら晋らない少年たちの哀れな姿と、それを経験
することでの変化が繊細に描かれたエピソードだったとは
思えますし、そういった意味で少年たちの群像劇として見ごたえは
あるお話でした。

2クール目からはいよいよ色々と話も動き出しそうですが、まず
ついにその素性が明らかにされそうなのはフミタンでしょうか。
彼女に何らかの秘めた事情がありそうなのは幾度か示唆されて
きたのですが、それがどういったものなのか、注目されますね。


[No.3206] 2015/12/27(Sun) 18:13:14
★☆#14『希望を運ぶ船』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

2クール目に入り、OP/EDも新しいものに。1クール目の曲が
どちらも非常にいいものだっただけにちょっと残念ですが、新曲も
どちらもすっと入ってくる感じで癖がなく、慣れるのは早そうでは
ありますね。

さて、本編は鉄華団がいよいよ地球圏内に。
ここでまたひと悶着ある展開になっていくようで、なかなか地球に
到達できませんね(笑)。まあロードムービーとしての作りになって
いるわけで、それはそれで一つのジャンルではあるのですが。
でもGレコもロードムービー的でしたし、続けて同じ作風と
いうのはちょっと巡り合わせが悪かったかもですね。

サブタイトルは「希望を運ぶ船」。文字面でいえばとても明るく
すがすがしい文章になっているわけですが、それを怪しい風向きの
話として作り上げるところが、なかなかいい意味でいやらしい
スタッフですね(笑)。

クーデリアと鉄華団の存在を意図的に喧伝し、それによって
不穏分子をあぶりだすと同時にクーデリアを処分する、という
企図を何者かが持っていた、ということになるのでしょうね。
それに名瀬たちも乗せられていたということになるのでしょうか。
いずれにせよ、「希望」というタームが、ちょっと揺さぶると
いかに便利に使われ利用されるものか、ということを示したお話
でした。
それほどに宇宙移民が抑圧されているのだ、という世界説明にも
なっていたのでしょうが。
これまでは割とイケイケだった鉄華団のメンツのほうがむしろ
抑え役に回っていた、という立場の逆転も面白かったですね。

クーデリアはその存在そのものが罠や駆け引きに使われ、彼女の
意図にかかわらず動乱の中心人物になってしまっています。しかし
そのクーデリア自身は、三日月のキスに悩み慌てるかわいらしい
女の子である、という部分が今回は強調され、そのギャップを
よく伝える内容になってもいましたね。

そういった陰謀に絡んで、いよいよフミタンの動向にも注目。
今回で明確にクーデリアの始末を指示されていたことが示され
ました。まあ、意図的にせよクーデリアを持ち上げた上で殺すと
いうことになれば、かえって独立運動は激化するのではないか?
という気もしなくもないですが。

しかしこれもまたやはりというか、クーデリアへの情にほだされ
つつあるフミタンの躊躇が描かれていました。まあこの辺は、
フミタンのスパイらしき様子やそれが揺れ動くのだろうという
観測も含めて視聴者にはほぼ予測の範囲であり、意外性は全く
なかったわけですが(笑)、それだけに、なぜそうなったのか、
そしてこれから彼女がどう動くのか、という期待も膨らみます。


[No.3215] 2016/01/10(Sun) 19:04:26
★☆#15『足跡のゆくえ』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

ドルトコロニーの労働者運動を背景にした、ビスケットと兄・
サヴァランの再会と別れを描いたエピソード。

ビスケットはクッキー・クラッカーの良い兄として、また鉄華団の
中でも次兄的な重鎮として描写されているだけに、その彼が
実の兄を慕う姿は印象的でした。
結果的には、ビスケットは実の兄(家族)と別れ、疑似家族である
鉄華団の元へ赴いたという形になり、12・13話の昭弘編と同様の
シチュエーションが作り出されています。
アトラ、そしてクーデリアも台詞で何度も強調していた、「家族」
という言葉が、彼らを良くも悪くも行動させているともいえるかも
しれませんん。

サヴァランも単なる悪役としてではなく、彼なりに悲劇を食い止め
ようと必死に努力している姿が描かれ、ビスケットとの対峙と
別れにドラマ性を与えていました。
クーデター側が明らかに現実を見ていないふわふわした勢力だと
いうのがはっきり描かれているだけに、あのまま蜂起しても
ろくなことにならないのは視聴者にもわかるわけで、サヴァランの
行動にも一定の説得力を持たせることになってもいますね。

まあ、その前提になるアトラの誘拐はさすがにちょっと無理が
あるのではないかなという気はするのですが(笑)。
例えばディアナとキエルのように瓜二つだというわけでもなく、
どう見ても性別以外に類似点がないように見えますよね(笑)。
色々な事情で映像情報は規制や管理の対象になっていたとしても
外見的な特徴くらいは確認する必要はあったのではないかと
思えます(笑)。そのあたりは次回くらいに何らかの説明があるの
でしょうかね。

もう一つのポイントは、ノブリス・ゴルドンのスパイだったと
いうことが明らかにされたフミタン。
フミタンがクーデリアの澄んだ目が嫌いだった、と語るシーンは、
オルガの、ミカの目は裏切れねえ、と語るシーンの対比表現に
なっているのでしょうね。どちらも、クーデリアと三日月の
まっすぐな視線に対しての重い圧迫感を抱えつつ、オルガは
それを自らを奮起させる材料として使い、フミタンは愛憎の
入り混じった屈折した思いを育んでいったということになるの
でしょう。

家族との別れ、というタームで、ビスケットとサヴァラン、そして
クーデリアとフミタンの決別が描かれたわけですが、フミタンの
安否も気になるところです。OPには登場しているわけですけど
名前が次回のサブタイトルに使われる、というのは、相当
破壊困難な死亡フラグでもあるように思えますよね(笑)。

今回から登場した謎の仮面の男(笑)についても今後の動静が注目
されます。クーデリアを逃がしたということから彼の行動目的は
少なくともギャラルホルンのメインストリームからは外れた
ところにあるようにも見えますね。
ガエリオがかなりシンプルな男として描かれているのと対照的に、
この仮面の男の意図はまだなかなか読み切れませんね。

さて、そろそろMS戦も見たいなあとは思うのですが、次回は
どうなるでしょうか(笑)。


[No.3221] 2016/01/17(Sun) 17:57:39
★☆#16『フミタン・アドモス』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

サブタイトル通りのフミタン回であり、同時にフミタンの退場回
でもありました。
味方側のメインレギュラーキャラの中では、フミタンが初めての
退場者ですね。これまではモブキャラの犠牲者は出ても
レギュラークラスは安泰だっただけに、ちょっと生存の期待も
したのですけど、やはり話の流れ的に生き延びられませんでした。

フミタンの遺体を見て「もうフミタンじゃない」と言い切ることの
できる三日月の精神性はやはり強烈なインパクトがあります。
かといって三日月が冷淡というわけではなく、むしろ身内に対して
強い情愛を持っている少年だということは表現されていますから
彼の、言葉とは裏腹の内心を想像することはできますね。

真っ直ぐすぎるクーデリアの眼差しに強い反発を持ちつつも
惹かれていたというフミタンの本心は、やはり三日月と
オルガの鏡映し、裏返しのような関係性として捉えることが
できるのでしょう。
フミタンの背景や裏切ることとなった経緯についてはあまり
詳しくは語られませんでしたが、もともとはスラムの住人で
あったらしいという今回の独白はひとつの手がかりになるのかも
しれません。

ある意味ではフミタンのクーデリアに対する、これが最後の教授に
なったとも言えそうです。クーデリアはやはりまだ理想の中に
生きていたのでしたけれど、ここに至って醜く残酷な現実を、
大切な家族の喪失という最悪な形で突き付けられることにも
なったわけですね。フミタンは自らの死を持ってクーデリアに
現実を教えたわけで、クーデリアの思想や考えが、この事件を
契機にどう変わるのか、あるいは変わらないのか、が、テーマ的な
注目点ということになるでしょうか。

クーデリアのひたむきさは肯定的なものとして描かれて
きましたが、一方ではその眩しさに耐えかねて堕ちてしまう
ものもいる、というのも、また厳しい現実として彼女が
受け止めなければならいものなのでしょう。

マスコミでさえクーデリアの顔を知らなかった、という描写で
前回のアトラとの取り違えはまあ一応の説得力は出てきたかも
しれません。それはそれでマスコミのアンテナ低すぎるのではと
思わなくもないですが(笑)。

もっとも、クーデリアの顔を知っていたというあのデモ隊の男性が
ギャラルホルン側の仕込みであったかどうかは明示されません
でしたが、仕込みだとすれば、ギャラルホルンはやっぱり
クーデリアの姿知ってるんじゃん、となり、仕込みでないと
すれば、一般人でもニュース見て知ることができるのに、
ギャラルホルンは知らないのかよ、ともなるので、結局は
あんまり取り違え事件についてはすっきりはしない気は
しますけどもね(笑)。


[No.3227] 2016/01/24(Sun) 18:48:01
★☆#17『クーデリアの決意』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

フミタンの死を受け、そしてデモ隊の虐殺を目の当たりにして、
クーデリアがサブタイトル通り戦う決意を固めるエピソード。
火星だけではなく宇宙植民地全体とそれに対する地球圏
(ギャラルホルン)という構図に目覚めたわけですが、
なんとなく、勢いというか熱にうなされたような、十分には
地に足がついていない感じに見えてしまうのは、ちょっと意地悪な
見方でしょうかね(笑)。

まあ、マスコミを使い、またノブリス・ゴルドンを逆に利用する
など、ただの世間知らずのお嬢様ではないしたたかさを身に付け
その才覚を改めて明らかにしたクーデリアの姿は印象的でした。
自分からガンガン動き始めた彼女は、マスコミにさえ顔を知られて
いなかった、という描写からわかるようなまだ軽い存在から、
大きく飛躍しようとしているのでしょう。

三日月がそんな能動的なクーデリアの姿に対して感嘆すると
同時に、自分へのいらつきを感じ始めている、というのは、
状況に対し、オルガの言葉に従ってばかりの(オルガから見ると
そうではないのですが)自分に対しての不満足を覚え始めたと
いうことなのでしょうか。
もちろん、フミタンやデモ隊の嬲り殺しを見たことでの
いらつきも、それに加わっていたのでしょうけれど。
いずれにせよ、三日月はどこかでやはり自分の意思をもって
方針を決める日が来なければならないわけでしょうし、今回の
事件はその契機ともなったのかも。

今回は久しぶりのメカ戦。……本当に久しぶりの(笑)。
ガンダムキマリス、グシオンリベイク、流星号の三機の新メカが
登場し、それぞれに見せ場を用意してもらっていました。
キマリスに搭乗したガエリオは、これまでにあまりいいところが
ありませんでしたけれど、今回はきっちりバルバトスに対して
優位性を取っており、その本来の能力を見せてくれましたね。
ガリガリ君扱いされていましたが(笑)。
ガエリオはやや遅いながらもここ最近に来てキャラが立ってきて、
注目すべき立ち位置になりそうです。

グシオンリベイクはヘッドパーツの変形機構もインパクトがあり
プラモデル売れそうです(笑)。バルバトスとの攻防の役割分担が
明確になっており、作中でのポジショニングという意味でも
上手く機能しそうですね。


[No.3231] 2016/01/31(Sun) 17:58:07
★☆#18『声』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

視聴者に即バレする仮面キャラは多いですが、作中人物に即バレ
する仮面キャラはなかなか珍しいですね(笑)。それは仮面を
つける意味があるのだろうかと思えてしまいますが(笑)。
一度会っただけの三日月にすぐに見破られるようなら、他の人に
会っても速攻バレるでしょうしね。
まあその辺は、三日月の感覚が特に鋭い、ということでもあるの
でしょうけど。前回、ガエリオのことも声だけで特定できて
いましたしね。

本編は、前回からの流れでクーデリアの決意と自立を描く
エピソード。放送を使って真正面からギャラルホルンに挑んだ
凛々しい姿と、素に戻った時の弱々しく哀しみに浸る少女としての
二つの姿が強調されていました。
そんな彼女を健気に案じ支えるアトラの存在感も大きいもので
泣いているクーデリアを抱きしめるよう三日月に促す、という
行動は印象的。アトラは以前、三日月とクーデリアと自分という
ハーレム計画を想定していましたが、それがどんどん実現へ向けて
加速していますね(笑)。

三日月を飄々とした感じのキャラクターに設定した以上、奥手で
世間知らずのクーデリアとの距離を詰めるのは、各人単独では
なかなか進展しないでしょうし、そこに接着剤としてのアトラと
いうキャラを配置したのは面白いところかも。

面白いと言えば、今回から初登場の新たなギャラルホルンである
カルタ・イシュー。OPには登場していましたが、どちらかと言うと
妖しく不気味なキャラに見えていました。
しかしいざ蓋を開けてみると、ポンコツっぽい感じが全面に漂って
くる愛すべきおバカという感じに(笑)。もちろん、立場的には
腕は優秀なのでしょうけどね。
井上喜久子さんのノリノリな演技とも相まって、敵ではありますが
癒しキャラになりそうな気もします(笑)。

クーデリアの存在感が増してくるに従い、地球圏でも様々な動きが
見られ始めています。物語が動くにはちょっと時間が掛かったなと
思わなくもありませんけれど、今後は複数勢力のそれぞれの思惑が
交錯する、ガンダムらしい展開になっていくのでしょうか。


[No.3238] 2016/02/07(Sun) 17:58:15
★☆#19『願いの重力』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

ガンダムの定番の一つ、大気圏突入回。
ガンダムフレームの特別な力で何とかする、というわけではなく
Gの影忍のごとく(笑)、敵の機体をバリュートに使っての突入
でした。三日月らしい外道っぷりが描かれた、面白い見せ方
でしたね(笑)。もっとも、バルバトスが盾に使ったグレイズも
大気圏突入異を果たしてなおちゃんと原形をとどめていましたし、
だったら普通にバルバトスも単機で突破できるのでは?という気も
しなくもありませんが。

外縁艦隊のカルタ・イシューはここ2話で完全にキャラを確立した
強烈なインパクトの女性になりました。ただのお笑いキャラと
思いきや、幼いころからのマクギリスに対する思慕を抱き続ける
乙女な部分、そしてハイテンションながらも矢継ぎ早に指示を
飛ばすことのできる能力、また部下に心から慕われている人徳など
かなり面白い立ち位置ですね。
マクギリスを想い続けているらしい、という部分でちょっと
死亡フラグの匂いもするのですけど(笑)。

今回は本作には珍しく(笑)、全面バトル展開。MS戦のみならず
前半は艦対艦の突破シチュエーションも盛り込み、視聴者を
飽きさせない作りになっていました。今更ながら、ゴンゴンと響く
重いSEも、この作品ではいい効果を上げていますね。
行動内容自体は、イサリビもバルバトスも「盾を作って突破」と
いう、単純で同じシチュエーションを見せているだけですけれど、
敵味方双方のテンションの高さ(笑)でうまく視聴者を引き込んだ
感じです。ユージンの鼻血を撒き散らしながらの「カッコよさ」も
良く描かれていました。

そんな中で三日月が一人クールなのが彼の個性を引き立たせて
いますね。瞬時に「スイッチが入る」彼の危なさも相変わらず
健在で、クーデリアと握手を交わした時の温かみのある描写と
いい対照でした。

アインは今回ガエリオを庇って貫かれてしまいましたが、描写的
には、まだ生存の目はありそうですね。阿頼耶識を体に
組み込んでの再登場、ということもありそうです。

マクギリスの独白のように、今回はどのキャラもそれぞれ
自分の過去に影響を受け、その清算のために行動していることが
強調されて描かれたエピソードでした。
その中から、いち早く未来を掴むことができるのは誰になるの
でしょうか。


[No.3243] 2016/02/14(Sun) 17:53:35
★☆#20『相棒』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

細かいことが気になる僕の悪い癖。
……ではなく(笑)。
今回はオルガとビスケットに焦点を当てたエピソード。

オルガの行動原理となっているのは三日月の存在でしたが、
その傍らにあって常に彼を支えてきたのはビスケットだった、と
言う事実に双方が気付くお話でした。オルガからすれば視野が
少しだけ広がり、ある種の三日月離れができる契機になった
出来事になったのかもしれません。

三日月は彼自身の色々な気付きがあって、少しずつオルガに依拠
しない自立への道へ近づいていっていましたが、オルガの方は
あまりそういった描写が見えませんでしたからね。それを描いた
のが今回ということになるのでしょうか。

もっとも、オルガの決意する方向は常に足元の危なっかしい
綱渡りであることに変わりはなく、周囲の大人たちがほぼ全員
腹に一物を抱えている姿と合わせて、非常に危険には映りますね。
そういう意味ではビスケットの危惧は正しいのでしょう。なので、
オルガとビスケットの対立をどう解決するのか、という部分は、
単に二人の友情がと言うだけではなく、鉄華団の抱える幼さを
どう処理していくのかという作品自体の方向性にも関わってくる
ところかもしれません。

ドルトコロニーの蜂起が成功したこと、またビスケットの兄
サヴァランが命を絶ったことなども語られ、どちらもちょっと
衝撃ではありました。特にサヴァランの死は、ビスケットに
去られたこともまた一つの要因であるようにも見え、後味の悪い
ものを遺しもしました。
サヴァランの遺言とビスケットはどう向き合うのか、というのが
次回の話にもなるのでしょうね。


[No.3248] 2016/02/21(Sun) 17:53:43
★☆#21『還るべき場所へ』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

フミタンに続き、レギュラー陣から二人目の犠牲者が。
ビスケットが退場となってしまいました。

EDが前半の「オルフェンズの涙」を再び使用するという特殊形態
だったのはいい演出ですね。タイアップ上のいろんな大人の事情
などもあると思うのですが、あえて抒情性を強調したこの使い方は
英断であり、非常に効果的だっと思います。現行のEDも悪くは
ないのですけど、やはり「〜涙」の、悲愴さと切なさを歌い上げる
曲調こそが、今回のエピソードには適切だったでしょう。

アバンタイトルから、というよりも前回からの流れで、
ビスケットの死亡フラグが非常に丁寧というか露骨に立てられ
まくっており、今の時代にここまでわかりやすい死亡フラグって
逆に珍しいかなという気さえも。
もう一から十まで全部ビスケットの死のために準備された回
でしたからね(笑)。

本作の場合、10話で同じようにかなりわかりやすい死亡フラグが
あったにもかかわらず、それを思いっきり折って生存したという
展開がありました。これが一種の前フリになって、今回も
死亡フラグバリバリだけど前回のように助かるのでは、という
淡い期待も抱いたのですが、スタッフ側にその裏をかかれた感じ
ですかね。

物語的には、鉄華団の強固な精神的支えであったビスケットの死と
いう展開は非常に重いものですね。
彼はオルガ個人のブレーキであり、同時に鉄華団全体のブレイン
でもあったわけで、冷静かつ慎重な視点を失ったことになる
鉄華団自体にも、今後暗雲が立ち込めたように思えます。

フミタンの死を経てクーデリアが覚悟を決めたのと同様に、
オルガの成長を促すという意味合いがあるわけでしょうけれど
ちょっと意地悪に言えば同じパターンをなぞっているだけかな、と
いう気はしなくもありません。ちょっとご都合的な死に方でも
ありましたしね。

まあフミタンはあからさまに序盤から怪しい立場であり、
それゆえに視聴者的にも死ぬことが予定されていた位置のキャラ
でもあったでしょうが、ビスケットの場合はあまりそういった
予見は死にくく、さらにインパクトはあったとは言える
でしょうか。

もう一つ、別の意味で衝撃だったのは、ビスケットの死を招いた
のがカルタ・イシューであったという配役ですね。
カルタは登場時からコミカルで憎めない敵役として描かれ、また
マクギリスに幼いころから思慕の念を抱いていたという乙女心も
描かれるなど、どちらかと言えば視聴者から好意を持たれるように
配慮した造形であったように思えます。
そのカルタが直接手を下してビスケットを殺害したという展開は
視聴者に感情の整理をつかなくさせる、非常に挑発的な作り方で
あったといえるでしょう。

とはいえ、カルタの大切な部下たちを三日月たちも容赦なく
叩き潰す描写が丹念に為されており、それゆえにカルタも激昂
したという流れなわけで、単純にカルタが御手軽な悪役に堕したと
いうわけでもないのですけどね。そのあたりのバランスというのは
本作のドライな部分かなとも思えます。


[No.3252] 2016/02/28(Sun) 18:47:13
★☆#22『まだ、還れない』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

最終盤へ向けて各陣営がそれぞれ覚悟と決意を固めたエピソード。

マクギリスはうまくガエリオを焚き付け、アインの阿頼耶識化を
ついに言いくるめた感じでした。阿頼耶識こそがギャラルホルンの
母体であったことが語られましたが、その阿頼耶識を現状最も
使いこなしているのがギャラルホルンと対峙している鉄華団だと
いうのも皮肉な部分。
それにしても、マクギリスはギャラルホルンと鉄華団の双方を
うまく掌の上で操っていますが、彼の最終目的は単に
ギャラうホルン内部の浄化というだけなのでしょうかね。
そのあたりは過去編と合わせて、次回以降の描写で見えてくるの
かもしれません。

しかし、今回のメインはやはり鉄華団。
仲間内の重鎮であり頼れる友であったビスケットの死が
彼らに重くのしかかった様を丁寧に描いていました。
おやっさんやメリビット、またタービンズの二人など、「大人」の
ポジションのキャラが、何もしない、あるいは何もできない
立ち位置に置かれていたのが印象的でしたね。
何を言っても届かない、というのは確かに事実でしょうが、
そうであっても何かをする、というのもやはり大人の役割で
あるような気はします。

結局オルガを立ち上がらせたのはやはり三日月。
しかしそのやり方は誠に鬼気迫るものであり、激励や叱咤などと
いう生易しいものではなく、もっと斬りつけるように恐ろしく
悍ましいとさえいえる呪詛でした。
幼いころの約束一つでそこまで呪われるのかとも思わなくもない
ですが(笑)、もちろん三日月もオルガも、その自分たちの間に
流れる理不尽な共感を理解したうえでのことなのでしょう。
三日月という特異なキャラクターはある意味、今回のこの場面で
完成を見たような感があります。

ラストはギャラルホルンへ向かって牙を剥くことを決めた鉄華団。
それはビスケットの危惧したまさにその通りの、破滅へと向かう
道であるようにも思え、ほかならぬビスケットの死がそれを招いて
しまったという痛烈な皮肉でもあります。
それは彼らの立ち直りと言うべきではなく、暴走に近いもので
あるのかもしれません。ここでもまた大人たちは何もしないわけ
ですが(笑)、いずれにせよ、物語のクライマックスへ向けての
準備は整ってきたとは言えるのでしょう。そのクライマックスには
おそらく悲愴な惨状が待っていそうな雰囲気もまたあるのですが。



次週からは都合のため、感想を付けるのが遅れる場合があります。
夜には書けると思いますのでご了承ください。


[No.3255] 2016/03/06(Sun) 17:55:49
★☆#23『最後の嘘』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

小さな塊となって雪原にポトリと落ちた死体や、赤いシミと化した
死体、そして人間の原形をとどめない単なる生体パーツと
なり果てたアインなど、非常に露悪的な部分が多い回でした。
アインはガエリオのことを名前で呼ばず、そう呼ぶのは
マクギリスだけではないか、と言う指摘がありますが、これが
事実なら実に悍ましいことに。

主人公の三日月にしてからが、(これまでもそうでしたけれど)
ビスケットの仇討という大義名分を背負っているにもかかわらず
あからさまに狂気じみた殺戮者として強調され、悪魔の名を冠した
ガンダムに相応しい乗り手であることが突きつけられます。
視聴者的にも、まあ三日月ならそうするよねって思っちゃう
あたりは造形の勝利でしょうかね(笑)。

そんな醜悪な中でカルタの死に顔は美しく描かれていましたが、
そのカルタにしたところで、やはり彼女の行動そのものは愚かしい
道化でしかないというのが哀れであり惨めでもあるところ
でしょうか。
それでも優しい嘘の中で死んで行けたカルタは、この作品の中では
やはり恵まれた人ではあったのかもしれませんね。

まあ道化と言えば現時点でのほとんどすべてのキャラは道化なの
ですけど(笑)。
鉄華団の少年たちを気遣うメリビットも、その温容が逆に
浮いてしまっていますし、ましてやその鉄華団の少年たちの
熱に浮かされたような破滅指向は暗澹たる気持ちにさせられ
ます。ビスケットが落命した時点でもうハッピーエンドの道は
ほぼ絶たれていますし、作中でもオルガ自身がそれを自覚して
戻るべきところがないという絶望の中で足掻いているのが印象的
でした。
戻れないなら進むしかない、というのが結論で、実際そうでしか
ないのですけど、その先に待つものはやはり良くても空虚、
悪ければ惨劇でしかないのでしょうかね。

今回は鈍器を主に扱うバルバトスの恐ろしさを十分に活かして
描いたバトルが特に効果を上げていた戦闘でもあり、バルバトスが
悪魔の表象として描かれていたのに対し、カルタを救いに現れた
キマリストルーパーのヒロイックな外見もまた対照的でした。
ガエリオはここに来て色々と重いものを背負わされ、ラストへ
向けての一方の主役としての位置づけが強くなってきましたね。

その一方でマクギリスの得体のしれない恐ろしさもまたじわじわと
視聴者の心に浸透してきています。
具体的な意図を十分に見せないでただ思わせぶりに暗躍している
だけなので、物語的な機能としては浮ついているとも言えなくは
ないのですが、カルタとガエリオを明確にコマとして使い捨て
ようとしているあたりで、そろそろ本性が見えてきたかも
しれませんね。


[No.3258] 2016/03/13(Sun) 23:25:02
ミカちゃんは、沖田さんというよりも・・・ (No.3258への返信 / 2階層) - そうりゅう あすか

以前のレスに鉄華団は、新選組っぽいとカキコしたけど、ミカちゃんとオルガさんの間柄って、むしろ土佐勤王党の岡田さんと武市さんの関係に近いのかも。
でも、土佐勤王党が弾圧でやばくなったとき、武市さんは捕まった岡田さんを切り捨てるようなことをしたともいいます。
果たして、オルガさんは、うざくなったミカちゃんを最後まで見捨てないでくれるのでしょうか・・・。

では


[No.3259] 2016/03/19(Sat) 22:26:08
★☆#24『未来の報酬』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

感想は夜に追加します。

[No.3262] 2016/03/20(Sun) 07:33:50
意外に (No.3262への返信 / 2階層) - 九条神樹

おとなしかった、というか、もっとぐちゃぐちゃのミンチ祭りに
なるかと思っていたのですが(笑)。いや、十分に死にまくって
いましたけどね(笑)。
アインは一応、ちゃんと自我があったようですね。とはいえ
色々な意味で壊れていましたから、前回のガエリオを名前で呼んだ
あたりがその自我崩壊の萌芽でもあったのでしょうか。

今回名有りのキャラで退場になったのはアジーとラフタ、シノ
でしょうか。
アジーはアウトっぽいですが、描写的には、ラフタとシノはまだ
ワンチャンあるかな、とも見えますが。

鉄華団だけではなくタービンズの助っ人たちからも犠牲者が出る、
というのは、意外に盲点ではあったかも。と言うか、鉄華団が
あまりにも死亡フラグの塊すぎるので、逆にそれ以外のキャラの
フラグが見えなくなっていたというか(笑)。普通に考えれば
十分タービンズ側も死亡フラグが見えていたわけではありますね。
まあ、タービンズのお姉さまたちは、皮肉な言い方をすれば
オルガたちをこの世界に引き込んだ名瀬の身内として、名瀬の
支払うべき代償を支払った、ともいえるのかもしれません。

皮肉と言えば、まさに鉄華団の少年たちが一話で自分たちが使われ
強く非難し怒りを覚えていた「囮」という戦法を自らが
使ってしまった、というのも非常な皮肉。もちろんスタッフ的には
意図的なリフレインであるのでしょうし、それがまた現状の
少年たちの異常性を際立たせることにもなっています。
大人たちはそんな彼らを嘆くけれど、かといって何もしない、
何もできない、という以前からの描写は今回もさらに強調
されました。
メリビットはあまりにも無為で無力に過ぎ、理性と良心とそして
固定観念の表象であるように見える彼女の、そんな無様とさえ
いえる姿は、本作の一つのテーマを現しているものなのかも。

まあもちろん、鉄華団の少年たちの暴走と狂気に陥っている姿は
それはそれでちょっと薄いというか安っぽいのでは、というような
感想もなくはないのですが(笑)。
とはいえ、オルガの演説などの、そのどうしようもない薄さ、
安っぽさこそがまさに、根底に何もない彼らの真の姿でもあるの
でしょうし、またそれを描こうとしているということも伝わりは
しますね。

今回の衝撃は結局お前何がしたいのという感じのマクギリス。
まあ面白いし意外だと言えばまさにその通りと言ったキャラの
使い方なのですが(笑)。
思わせぶりに要所要所で何かしてるだけで実態がよくわからない
彼の扱いは、二期があるのならどう動かしていくのか注目は
集めそうです。


[No.3265] 2016/03/20(Sun) 23:04:15
やっぱり、ミンチ祭りは夕方の5時ですからねぇ・・・。 (No.3265への返信 / 3階層) - そうりゅう あすか

う〜ん、ホント何をしたいんでしょう?
あれだけの犠牲を払って、クーデリアさんと爺さんが議会場に届いてもなんか何も起こらない気がするのは、あたしだけでしょうか?
また、マクギリスさんも見る限り、一人で暗躍してるような感じで、相棒だったガエリオさんを足止めし、生体パーツのなったアインの操るMSを暴れさせて、その責任をギャラルホルンに押し付けようとしてるけど、政治的配慮で組織的には何の変革もしないような気がします。

まあ、ミカちゃんとアインがバトルで暴れまくって、政治中枢の議会の年寄りを巻き込むような大事故を想定しているんだったら、マクギリスさんは大したたまだと思います。

ただ、主人公側が負けをわかっていても戦わなきゃいけない「滅びの美学」だけを視聴者に押し付けで終わるような感じは嫌ですね。

次回のラストは「鉄華団」。

その名は、未来への遺産となるのでしょうか?

では


[No.3266] 2016/03/21(Mon) 00:22:47
マクギリスの思惑 (No.3266への返信 / 4階層) - 九条神樹

本人の言葉に拠るしかないわけですが、ギャラルホルンの改革を
進めたいという気持ちが本当なら、その目的自体は正当で崇高な
ものということになるのでしょうかね。目的が手段を正当化
するかどうかはまた別の問題ですが(笑)。
ガエリオもまたギャラルホルン内部の腐敗に憤っていた青年であり
そういう意味では同志になり得たはずのキャラなのですけど、
そのガエリオをハメて始末しようとしているというのが
混乱するところですね(笑)。

過去編の描写などをちらちらと見ると、単にギャラルホルンの
改革という理想にのみ燃えているというだけでなく、もっと
個人的で屈折した動機もあってのことのようにも見えなくも
ありません。
マクギリスがあくまで理想家としてのボスキャラ(おそらく)に
なるのか、それとも一皮むけば結局矮小な存在であるのか、は
本作を考えるうえで重要なポイントになりそうですね。


[No.3268] 2016/03/26(Sat) 18:30:12
★☆#25『鉄華団』★☆ (No.3151への返信 / 1階層) - 九条神樹

前回に引き続き、意外に、という感じ。意外にハッピーエンドっ
ぽい一期終了でした。もちろん多くの犠牲者は出たわけですが、
雰囲気的にはもっと死屍累々の、救いようのない終わり方でも
おかしくはない感じでしたからね。しかし鉄華団は一応は目的を
達成し生存し、新たな旅立ちをする、というわけで、これで
全編終了でもおかしくはないようなケリのつけ方になっていた
感じです。

……だからそこが逆に変というかね(笑)。前回あたりまで、
鉄華団の狂気と破滅指向を丹念に描写しておいて、あれ?ハッピー
エンドなの?というのは、妙な肩透かし感がなくはないかも。
いやそれはそれできっちりまとまっていたのも事実で、見ごたえは
あった一期ラストでもあったのですけどね。

ラフタやシノだけではなく、アジーも生存というのは驚き。
意地悪な言い方をすると、ちょっと日和ったかな、とも思わなくも
ありません(笑)。結局アインは名有りのキャラを誰も討てずに
終わったわけで、そう考えると彼の道化ぶりがいっそ物悲しくも
あります。

アインとガエリオが、一期における多くの悲劇そして道化を象徴
する形で割を食った役回りになってしまったのは哀れを催す
ところでもありますね。そのぶん、マクギリスの奸計が際立ちも
するわけで、引き立て役としては申し分のないポジションでも
あったのでしょうが。

そのマクギリスは実に理想的な黒幕キャラとしての活躍を十分に
見せてくれた楽しい人でした(笑)。「どの口が言うか」と彼の
義父にも言われていましたが、まさにその言葉通りの言動を存分に
堪能させてくれましたね(笑)。
二期ではやはり彼がラスボスになるしかないのでしょうけれど、
どのような活躍を見せてくれるのか、そしてどのように没落して
いくのかも含めて楽しみではあります。

真の阿頼耶識を体現したアインを上回ったのは、より深く
バルバトスと一体化した三日月の姿でした。生身では片目と片腕が
もう効かないけれど、バルバトスに搭乗すれば動く、という
三日月の在り方は、既にマシーンが彼の一部となったという領域に
足を踏み入れているようにも見えます。
マシーン「の」一部となり果てたアインと、マシーン「が」彼の
一部となった三日月、という対比として見ることもできるのかも
しれません。
しかし、三日月がそこまでの覚醒をしなければアインに押されて
いたわけで、マクギリスは三日月がその領域まで踏み込むことさえ
見越していたのでしょうかね。

ラストに、「これからどうする」と尋ねたのがオルガ、答えたのが
三日月、という構図の逆転は、お約束ではあっても綺麗に決まって
いました。
二期では二人の立ち位置がどう変わっていくのか、あるいは
変わらないのか、というところも注目点の一つですね。

全体的に見て、色々と無理な部分や強引な展開も目立ちましたし
中盤ではバトルパートが大きく削られたりして、バランスの
とり方という意味でも多少ぎくしゃくした印象を受ける作品では
ありました。政治パートも持って回りすぎた感はありますね。
しかし、三日月の異常性を主軸にしたキャラクター描写や
鈍器をメインウェポンとしたバルバトスの重厚な戦い方などは
キャッチ―であったのも事実で、強いインパクトを残すことに
成功してもいると言えるでしょうか。

二期は秋からということですが、正直、分割二期制で二期が上手く
いった作品ってあまり思い浮かびません(笑)。オルフェンズは
その印象を覆してくれるといいのですけどね。


[No.3272] 2016/03/27(Sun) 19:13:52
2期だあるんじゃ、玉砕はありえないよね。 (No.3272への返信 / 2階層) - そうりゅう あすか

う〜ん、まだガンダムフレームが3つしか出てきていないし、2期はあり得るかもと思ってましたけど、やっぱりありましたね。

ただ、1期の最終回から何年後が2期の舞台となるんでしょう?

閑話休題

>ミカちゃんVSアイン
ビーム兵器を使わない、実体の得物だけの打撃合戦でしたね。
アインの方はドリルニーがあって、ガオガイガーっぽい攻撃でしたけど。
あと、まるでバルバトスが意志があるようにミカちゃんに答えるように力を与えて、その対価を奪っていくのはホントソロモンの悪魔です。

>マッキー
マスクを被る人物は、やっぱりシャアの亜流ですけど、

マ「すべて計算どおり!!」

とどこかの月さん以上に描いた完全乗っ取りシナリオをしっかり実行しちゃいましたね。
今回使ったのがエンジェルフレームだからこそのラッキーだったのかも?

>クーデリア&アトラ
クーデリアさんは地球に残るようですね。
アトラは鉄華団とともに火星に戻るようですが・・・。
2期でのミカちゃんとの三角関係はどうなっちゃうのかな?

>妹ちゃん
2期でマッキーの正体を知り、半狂乱で兄の敵をとるのに400ニコル!

>運転手
鉄華団を追い出され、その後のたれ死んだと思ったら・・・。
マッキーの運転手だったんですね。
2期でマッキーに運転手を首にされ、その恨みでとどめを刺すのに800ニコル!!

では


[No.3273] 2016/03/27(Sun) 21:43:40
2期 (No.3273への返信 / 3階層) - 九条神樹

ガンダム00も分割2期でしたけど、一期のラストは全滅では
ないですが結構ネームドキャラが死に、ソレスタルビーイングの
敗北EDでしたから、二期があっても必ずしも平穏に終わらせ
なければならないというわけではないとは思うんですよね。
いや逆に、必ず暗鬱な展開にしろとも言いませんけれど(笑)、
でも前回までの雰囲気とはずいぶん違った終わり方になったなあ
とは思いますし、そのギャップに戸惑うというところは事実かも
ですね。

でも、安心できる終わり方自体が悪いわけではなく、
生き延びられてよかったなと思うのもまた事実だったりする
わけで、そういう意味では視聴者の側も、感情の処理が難しい
ですね(笑)。

マクギリスはその内面がよくわからない今の段階では、なかなか
面白いキャラになっていますね。策士であると同時に、ガエリオや
カルタへの友情自体は本物だというところがまた厄介で、
底知れないダークなものを感じます。
ただ、こういう、正体の良くわからないキャラというのはだいたい
その心情が描写され始めると一気に小物感が出てしまうことが
多いので(笑)、マクギリスはそのあたりどう推移していくのか、
注目されます。
小物化してもそれはそれで面白いですけどね(笑)。


[No.3275] 2016/04/02(Sat) 19:18:26
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