堕ちる太陽と燃える月] - 氷野一樹 |
松原さん、こんばんは! 「堕ちる太陽と燃える月」の番外編を拝読させていただきました。
サイドストーリーならではの楽しさを感じることができた4作でした。 「黒の温もりに身を浸して」「月明かりに罪を隠して」は、1話から既に惨劇に身を投じていたアルデリアが、昔持っていたシエナへの純粋な思いを見ることが出来る作品ですね。 暗さもなく、そこだけ切り取れば身分違いの愛で終わりますが、後々の布石という視点で読むと違ったものを感じるから不思議です。 国王の「シエナがいなければ、我はとっくに墓の下だ」という言葉はその最たるものでしょうか。文章自体が全体的にブラックジョークというか皮肉というか、そんな印象を受けました。
「薔薇を抱きて眠る」を見ると、同じ二人でも明らかに雰囲気が違っていますね。本編の激動が思い起こされます。 ユージン視点の「破滅に導かれし我、嘲笑うは君」も同様に本編を思い出しながら読んでいるところで客観的な心理分析が入るので改めて強く印象付けさせられました。
番外編、非常に楽しくて満足させていただきました! 「魔法使いとその弟子」は番外編不定期との事でしたが、こちらの番外編はこれで完結なのでしょうか…? 個人的には続編予定とかがあるのでしたらとても嬉しいのですが(笑)
それでは、失礼いたしました!
[No.157] 2010/05/16(Sun) 23:56:50 |