松原さん、こんばんは。 「魔法使いとその弟子 35〜48」を拝読させていただきました!
ミステリーとファンタジーを掛け合わせたような、独特な世界観の中で揺れ動くキャラクターたちの物語を楽しませていただきました。 レイテとガラン、人間を超越した魔法使いと誇り高きドラゴンのやり取りはもうそれだけで圧巻でした。ドラゴンのイメージとして荘厳というのがあったので、荒々しい言葉づかいをするガランにそれを連想することができませんでしたが、だからこそ正体がわかった時は「クライマックスだな」と。 グレースは普段のイメージと戦闘描写や激昂したときのイメージギャップが激しく、またレイテにはあまりない体術兼用の魔法というスタイルが新鮮でした。キャラクターの区分がはっきりしていてインパクト大です。 ストーリーの流れもわかりやすくて、新しい問題が出てくるときは適度な情報が簡潔に小出しに出たりして、長編にも関わらず混乱して流れが頭の中で途切れてしまうことが一切ありませんでした。 語る側だけでなく、語られる側の信念をもくみ取った上でのストーリー、その場にいるような錯覚を受けるほどリアリティに富んだ文章に圧倒されました。 そして、レイテらしいユーモアな終わり方の締めが、激闘が終わったことを文章での終了宣言以上に感じさせてくれました。しっかし「石のように硬いビスケット」なんでどうやったらできるんでしょうね(笑)
大長編でしたが、もっと読みたくなるような、読み応えがあって面白い小説でした。 まだ番外編が沢山あるのでそちらの方もかなり楽しみにしています。 それでは、失礼いたしました。またお邪魔させてください〜!
[No.112] 2009/08/06(Thu) 20:23:17 |