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どこにでもある怪談です。
母校の中校舎三階の女子トイレで奥から三番目の扉を三回ノックした女の子がいた。
「花子さんいらっしゃいますか?」
女子トイレの三番目の個室から聞こえるか聞こえないかぐらいの声で「ハイ」と返事が返ってきたらしいです。 私の母校の花子さんは鬼ごっこ等の遊びをしようと誘ってくるのです。
「ジャア、フエオニヲシヨウヨ」
花子さんは百の数を数え始めた。鬼が数え終わった。そして鬼は花子さん逃げる子を追いかける。 女の子は学校の図工室に立てこもり母親に電話をしたのであった。そこに母親が電話に出た時にチャイムが鳴ったのである。 電話を置いた時に放送が鳴った。
「ズコウシツにイルコトハワカッテルヨ」
ガタッガタガタッと扉を開けようとする音が聞こえる。扉越しに「ミーツケタ…」と声が聞こえる何本もの手が扉を開けようと手を伸ばして音を立てる。 図工室は一階にあるので窓から逃げ出した。家に帰ろうと 校舎の曲がり角に差し掛かった時、そこにお河童頭のスカートをはいた少女の花子さん 違う道からを通っても花子さんに如何しても会ってしまいます。そして、何処となく顔が少しずつ違うのです。女の子はトイレの中に逃げ込みました。 ですが、ガラガラッと音を立てトイレの扉が開きます。 足音が近づいたり遠のいたり。最後の最後には扉の外へ出て行った音がするのです。
「はぁ、危なかった…」
「ミーッツケタ!」
彼女の後ろには花子さん。ニッコリと笑うのです。
「ツギノオニハワタシタチ」
「はーな子さんアソビましょ!」
「ウン、良イヨ。変ワリ鬼シヨウヨ」
それから女の子は如何なったのか不明です。私の母校の七不思議の一つとされています。 |
No.1336 2012/04/29(Sun) 02:48:29
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